キーボードのTabキーは通常は左手の小指で押しますが、小指の短い人はTabキーを押しにくいものです。
小指が短いけれどもTabキーを多用する人の場合、他の押しやすいキーをTabキーに割り当てることによって、Tabキーを押しやすい位置に置くと便利だと思います。そのように設定した例を紹介します。
Xmodmapを使用して設定する場合は、後述の注意点もお読みください。
〈目次〉
親指に近いキーをTabキーにする
親指の近くにある、無変換キー、変換キー、カタカナひらがなローマ字キーをTabキーに置き換えれば、押しやすいと思います。
AutoHotKeyを使った設定(Windows)
AutoHotKeyを起動済みのWindowsにおいて、下記の内容をテキストファイルで作り、そのファイルをhoge.ahk
のように拡張子を.ahk
として任意のフォルダに保存し、そのファイルをダブルクリックすると有効になります。*1
無変換キーをTabキーにする
sc07B::Tab
変換キーをTabキーにする
sc079::Tab
カタカナひらがなローマ字キーをTabキーにする
sc070::Tab
Xmodmapを使った設定(Linux)
テキストエディタで下記の各々の内容を記入して、ファイル名を.Xmodmap
としてユーザーのホームフォルダに保存。
端末でxmodmap ~/.Xmodmap
と実行すると、それぞれの設定が反映されます。従来のTabキーもそのまま使えます。
無変換キーをTabキーにする
keycode 102 = Tab ISO_Left_Tab Tab ISO_Left_Tab
変換キーをTabキーにする
keycode 100 = Tab ISO_Left_Tab Tab ISO_Left_Tab
カタカナひらがなローマ字キーをTabキーにする
keycode 101 = Tab ISO_Left_Tab Tab ISO_Left_Tab
Caps LockキーをTabキーにする
Caps LockキーはTabキーよりも若干小指に近いので、小指が届きやすいと思います。
Xmodmapを使った設定(Linux)
テキストエディタで下記の内容を書き、ファイル名を.Xmodmap
としてユーザーのホームフォルダに保存。
clear Lock keycode 66 = Tab ISO_Left_Tab Tab ISO_Left_Tab
端末でxmodmap ~/.Xmodmap
と実行すると、その設定が反映されます。従来のTabキーもそのまま使えます。
Xmodmapを使って設定する場合の注意点
- 〈Tabキー以外のキー〉をTabキーに変えた場合は、その変えられたほうのキーの従来の機能は無くなります。
- 「変える前のキーの機能」を復元するには、下記の2つの方法があります。
.Xmodmap
というファイル内において、それに相当する行の行頭に半角の!
を記入するか、あるいはその行を消したうえで上書き保存し、端末でxmodmap ~/.Xmodmap
を実行する。~/.Xmodmap
というファイル自体を削除したうえでLinuxを再起動する。
- 「変える前のキーの機能」を復元するには、下記の2つの方法があります。
- 上掲のXmodmapの内容として
keycode 102
などと書いてある部分の数値(キーコード)は、キーボードによって異なる場合があります。- 実際に使っているキーボードの各キーのキーコードを調べる方法についてはこちらをご覧ください。