小技チョコレート

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Linux Mintのログイン画面から「ゲストセッション」を消そうとするとログインできなくなる問題の解決法

Ubuntu 16.04 LTSで、ログイン画面に表示される「ゲストセッション」をログイン画面から消すには、 /etc/lightdm/lightdm.conf というファイルに、

allow-guest=false

という1行を書き加えればよいという情報がWebにあります。

それを、Linux Mint 18.3 Cinnamon(64bit)で実行して再起動すると、Linux Mintロゴマークが表示された画面から先へ進まなくなり、ログイン画面も表示されず、管理者であってもログインできなくなることがあるようです。

この問題は、上述の書き加えた1行を /etc/lightdm/lightdm.conf から消すことで解決します。

ここでは、Windowsを使ってそれを実行する方法を紹介します(Windows以外のOSを使って同じことをするのも可能だと思います)。

必要なもの

  • Windowsが起動するPC
    • ログインできなくなったLinux Mintがインストールされているハードディスクを、このPCに物理的に接続すること(SATA接続でも、USB接続でも可)。
    • 同一のハードディスクにWindowsLinux Mintがインストールされていて、デュアルブート/マルチブートの状態になっているなら、そのWindowsを起動するだけでよい。
  • Windowsのフリーウェア「Ext2Fsd

手順

Windowsを起動できるPCを用意し、ログインできなくなったLinux Mintがインストールされているハードディスクを、SATA接続または外付けハードディスクとしてこのPCに接続し、Windowsを起動。

こちらのページに書いてある手順に従ってExt2FsdをWindowsにインストールし、Ext2 Volume Managerを起動する。

Linux Mintがインストールされているパーティションをマウスで選択して右クリックし、 Change Drive Letter をクリック。

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Linux Mintがインストールされているパーティションをマウスで選択した状態)

Change Drive Letters というウィンドウが表示されるので、右上の Add をクリック。

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Linux Mintがインストールされているパーティションに割り当てるドライブレターを決める画面が現れるので、右上の選択欄から適当な文字を選んでOKをクリック。

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Ext Volume Manager の画面にある Tools というメニューを開いて Service Management をクリック。

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(ここの Tools を開く)

Ext2Fed Service Management というウィンドウが表示されます。

f:id:ichbin:20180504170520p:plain

この画面の Service status のところには、デフォルトでは Ext2Fsd is already started. という表示があるはずです。もしもそこに Ext2Fsd is NOT started. と表示があれば、その右にある Start ボタンを押します。

"Current service settings will be overwritten, do you want continue ?"という画面が出たら、「はい」をクリック。

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同じ画面の Global Volumes Settings のところにある3つの選択欄は、上述の画像のようにチェックを付けます。そして右下の Apply のボタンをクリック。

ここまで済ませてから、Windowsエクスプローラを開くと、上述の手順でドライブレターを割り当てたパーティションが表示されているので、それを開きます。

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(この画像では X というドライブレターを割り当てたパーティションが「ローカルディスク」として右下に表示されている)

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(上述の手順でドライブレターを割り当てたパーティション(ここでは X:)を開くと、このようにフォルダが並んでいるはず)

この時、このパーティションの中身がこのようにエクスプローラーに表示されず、このパーティションのフォーマットを促すメッセージが出た場合は、Ext2Fsdが適切に動作していません。また、このパーティションのフォーマットを実行してしまえば、Linux Mintはこのハードディスクから消えてしまうので、絶対にフォーマットはしないようご注意ください。

/etc/lightdm/ のフォルダを開く。

f:id:ichbin:20180504170940p:plain

このフォルダに、上述の lightdm.conf というファイルがあるので、これをテキストエディタで開いて、上述の allow-guest=false を消して上書き保存。*1

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これで手順は終了です。以降は、Linux Mintのログイン画面は元通り表示され、それぞれのユーザーがログインできる状態に戻ります。

備考

/etc/lightdm/lightdm.conf を、上述のように他のOS経由で編集するのではなく、Linux Mintのアドバンスドモードから編集することも可能なのかもしれませんが、よく分かりません。

/etc/lightdm/lightdm.conf というファイル自体の削除を試みて、Linux Mintのアドバンスドモードにて sudo rm /etc/lightdm/lightdm.conf としてみたことがありますが、ファイルのパーミッションが Read only なので削除はできないとのことでした。

*1:ファイルのパーミッションの関係で上書き保存が拒絶されることもありません。

Linuxでログイン後に画面の明るさを自動で設定する方法

Linuxでログイン後に、画面の明るさを自動で設定する方法を紹介します。明るさは0.00〜1.00まで(0%〜100%まで)の間で1%単位で設定できます。


〈目次〉


設定の手順

まず、端末でこのように入力しEnter。

xrandr -q | grep "connected"

すると、このような出力が返ってきます(出力結果の各単語や数値はPCごとに異なります)。*1

VGA1 connected primary 1366x768+0+0 (normal left inverted right x axis y axis) 410mm x 230mm
VIRTUAL1 disconnected (normal left inverted right x axis y axis)

この先頭の位置(下線部)に表示されている単語をメモしておきます(この例ではVGA1です)。

次に、Linux自動起動するアプリケーションを指定する画面を開きます。*2

ここでは、例としてLinux Mint Cinnamon Editionの「システム設定」の画面で Startup Applications を開きます。*3

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(システム設定の画面の上部中央あたり)

Startup Applications というタイトルの画面が表示されます。この画面で一番下にある「追加する」ボタンを押し、その下に表示される「Custom Command」をクリック。

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すると、 Edit Startup Program という小さなウィンドウが表示されます。

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このウィンドウの「名前」の欄には自由に名前を入力します。

その下の Command の欄に、次のように入力します*4
下線部には、上述の出力結果の先頭に表示されていた単語を入力します。
そして末尾に、0.01〜1.00までの数値で明るさを入力します(0.00を入力すると画面が真っ暗になるでしょうから、少なくとも0.10以上の数値を入力するのがよいでしょう)。数値が大きいほど、明るさが強くなります。

例:65%

xrandr --output VGA1 --brightness 0.65

例:70%
(0.70のように末尾の桁がゼロになる場合は、小数点以下1桁目まで書くだけでも可)

xrandr --output VGA1 --brightness 0.7

入力し終わったら、右下の Save ボタンを押します。これで設定は完了です。
次回のログイン以降は、各ログインの直後に、ここで指定した明るさへ自動で変わります。

参考資料

デスクトップ環境がCinnamonの場合のみ利用できる別の方法

デスクトップ環境がCinnamonであれば、パネル(Windowsの場合のタスクバー)に配置するアプレットの“Brightness and gamma applet”を使うと、あらかじめ設定しておいた明るさを、Cinnamonの起動時に適用できるようです。

設定画面で“Apply at startup”の項目をオンにしておく必要があります。

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適用する明るさの値は、パネルに表示されたこのアプレットのアイコンをクリックしたときに表示されるスライドバーで指定します。

関連記事

*1:出力結果がこのようにならない場合は、こちらこちらの記事などを参考に、xrandrのモードを作成する作業を先に済ませる必要があるかもしれません。

*2:自動起動するアプリケーションを指定する画面を端末から開く場合は gnome-session-properties などと実行すればよいでしょう。

*3:デスクトップ環境がCinnamon以外の場合は、gnome-session-propertiesなどを使えば、同じことができます。

*4:自動起動するアプリケーション」として登録するのでなく、ホームフォルダに置く.xprofileというファイルに書き込むこともできます。

記事にするほどでもない小技集(4)

〈目次〉


Google Play Music の「ミニプレーヤー」をインストールできないときの対処法

Google Play Musicの画面の右下の角にある矢印をクリックすると、ミニプレーヤーをインストールする画面になりますが、そこからインストールできなかったり、Chromeウェブストアで「ミニプレーヤー」を検索してもヒットしない場合は、Chromeにインストールしている拡張機能のなかの、広告ブロック系拡張機能が邪魔している可能性があります(例えば、筆者のPCでは、2018年5月にuBlock Originでこれが起こりました。その場合は、その拡張機能をオフにすれば、問題は解決するでしょう。

Windowsストアでインストールができないときの対処法(PC版)

こちらを実行:https://www.asus.com/jp/support/FAQ/1003080/

Windows10 Version 1803へのアップデート後にログインすると画面が真っ暗になる場合の対処法

画面が真っ暗の状態から一旦サインアウトし、再びログインすると直る可能性があります。

画面が真っ暗の状態からサインアウトするには、Ctrl+Alt+Delを押して現れる青い画面の中の「サインアウト」をクリック。

Windows10で「拡大鏡」を起動するとフリーズするときの対処法

Windows10で、〈Windowsキー + セミコロンキー〉を押すなどして「拡大鏡」を起動すると、マウスカーソルが消えたり、キー入力が効かなくなって、Windowsが事実上フリーズしたような状態になることがあります。

Windowsの設定」の中の、拡大鏡の設定画面で、「ビットマップスムージングを有効にする」のチェックを外すと、そのようなフリーズ的状態が起こらないようになります。

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(「拡大鏡のオプション」の下から2行目)

ツイートの投稿画面をブラウザで開くためのショートカットをWindowsのデスクトップに作る方法

テキストエディタで半角で下記のように書き、任意のファイル名(「ツイート」など)を付けて、拡張子を .url としてデスクトップに保存(デスクトップ以外の場所に保存することも勿論できる)。

[InternetShortcut]
URL=https://twitter.com/intent/tweet

すると、このようにショートカットができ、*1

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これをクリックすると、ブラウザでツイートの投稿画面が開きます。カーソルは入力欄に入った状態です。

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SpotifyWindows PC用アプリでGoogle日本語入力が使えないときの対処法

SpotifyWindows PC用アプリの検索フォームなどで文字を入力するときに、Google日本語入力が使えない場合があります。そのときは、こちらの記事で解説されている手順に従って、Spotifyを使うときにだけGoogle日本語入力以外のIMEMicrosoft IMEなど)を有効にするように設定します。

また、PCのブラウザで使える Spotify Web Player(https://open.spotify.com/browse)なら、検索フォームに日本語を入力できます。

(追記 2018/05/10) Windows PC用アプリのバージョン1.80.474.0では、Google日本語入力での入力ができるようになっています。

Linux用のSpotifyの検索フォームに日本語を入力できないときの対策

対策といっても根本的な解決ではなく、次善の策にすぎませんが、PCのブラウザで使える Spotify Web Player(https://open.spotify.com/browse)なら、検索フォームに日本語を入力できます。

Netflixデビットカードで利用する方法

下記の2通りの方法が使えます。

はてなブログの「ヘッダ」の背景色を変える方法

ここで「ヘッダ」というのは、はてなブログの最上部に1行で表示されているスペースのことです。

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(Hatena BlogのロゴからHatenaのロゴまでのスペース)

このスペースの背景色を変えるには、はてなブログの「デザイン設定」の画面の「デザインCSS」のコーナーに、下記のように加筆し、画面左上の「変更を保存」をクリックします。

ここでは、例として背景色を白(#fff)としています。

#globalheader-container {
    background:#fff;
}

f:id:ichbin:20180420195905p:plain:h350
(クリックで拡大。左下に「デザインCSS」の記入欄。左上に「変更を保存」ボタン)

Ubuntuなどのインストールの際にウィンドウがディスプレイに収まりきらないときの対処法

Ubuntuやその公式フレーバーのOSをインストールするとき、ウィンドウが縦に長くなりすぎて、ディスプレイに収まりきらなくなることがあります。*2

その場合は、Altキーを押しながらウィンドウをマウスでドラッグすると、収まりきらなかった部分が見える位置までウィンドウを移動できるという情報がWebに沢山ありますが、私の環境では、そのとおりになりませんでした。

その代わりになる方法があります。それは、インストールを始める最初のウィンドウで左側に並んでいる言語の一覧の中から、英語(English)を選ぶことです。

*1:この画像ではChromeのアイコンになっていますが、Windowsでデフォルトで使うブラウザを変えれば、そのブラウザのアイコンに変わります。

*2:特に、インストールするパーティションの指定をする画面で起こることがあります。

BUFFALOの無線LANアダプタ WLI-UC-GNM とLinuxの相性を調べる

BUFFALOの無線LANアダプタ WLI-UC-GNMUbuntuに挿すだけで使えるというのは有名な話です。私もUbuntu 14.04 LTSと18.04 LTSで使用していました。

その他のLinuxでも挿すだけで使えるか? それを試してみましたので、結果を書いておきます。
使用したPCはすべて富士通FMV D5260(FMVDA2A0C1)です。


〈目次〉


各OSをHDDにインストールして起動した場合

  • Linux Mint 18.3 Sylvia Cinnamon Edition(64bit)
    • 挿すだけで使える。
    • Linux Mint 19へのアップデート後も使える。
  • Ubuntu 18.04 LTS, Kubuntu 18.04 LTS, Ubuntu Budgie 18.04 LTS, Xubuntu 18.04 LTS(64bit)
    • 挿すだけで使える。
  • Manjaro Linux 17.1.10 Cinnamon Edition(64bit)以降、2019年12月初旬での最新版(18.1.3)まで
    • 挿すだけで使える。
    • 17.1.10以前や、18.1.3以降のバージョンでも使えると思われる。
  • Elementary OS 0.4.1 Loki
    • 挿すだけで使える
  • Ubuntu 16.04 LTS(64bit)
    • 挿すだけで使える。
    • "sudo apt-get dist-upgrade"の実行後に使えなくなりました(2018年5月時点)

各OSをLive USBから起動した場合

それぞれのOSを、ハードディスクにインストールせずLive USBから起動した状態では、このようになります。

  • Linux Mint 18.3 Sylvia Cinnamon Edition(64bit)
    • 挿すだけで使える。
  • Ubuntu 18.04 LTS, Kubuntu 18.04 LTS, Ubuntu MATE 18.04 LTS, Ubuntu Budgie 18.04 LTS, Xubuntu 18.04 LTS, Lubuntu 18.04 LTS(64bit)
    • 挿すだけで使える。
  • Manjaro Linux 17.1.10 Cinnamon Edition, 同GNOME Edition, 同Xfce Edition, 同Deepin Edition(64bit)
    • 挿すだけで使える。
  • Elementary OS 0.4.1 Loki
    • 挿すだけで使える
  • Zorin OS 12.3 Core
    • 挿すだけで使える
  • Ubuntu 16.04 LTS(64bit)
    • WLI-UC-GNMをUSB端子に挿したままUbuntuを起動すると、WLI-UC-GNMが使えない。
    • Ubuntuの起動後にWLI-UC-GNMをUSB端子に挿すと、使える。

後継モデルWLI-UC-GNM2Sについて

WLI-UC-GNMの後継モデルであるWLI-UC-GNM2Sも、Linuxで使えるとの声が複数あります