小技チョコレート

ちょっとした小技を紹介するだけのブログです。

「休憩の開始」と「休憩後の作業時間の開始」を自動で実行するポモドーロタイマー

「ポモドーロタイマー」と銘打っているソフトウェアは多くありますが、*1

  • 作業時間が終わった後の、休憩の開始
  • 休憩が終わった後の、作業時間の開始

という2つのイベントを自動で実行するもの、つまり、

作業時間→休憩→作業時間→休憩→…

という繰り返しを自動で(ユーザーの操作なしに)継続し続けるソフトは、それほど多くはありません。
ここでは、数少ないそのようなポモドーロタイマーを紹介します。


〈目次〉


iOS/ iPad / Apple Watchアプリ

Be Focused - Focus Timer

設定画面で"Auto-start timer"をオンにしておく必要があります。

Androidアプリ

Clockwork Tomato

https://play.google.com/store/apps/details?id=net.phlam.android.clockworktomato&hl=ja

Windows用ソフト

Focus To-Do

メイン画面の右上にある歯車のアイコンをクリックすると設定画面が開きます。


(メイン画面)


(設定画面)

設定画面にて、上部の「ポモドーロの時計」のアイコンを選択し、その下にある、

  • 次のポモドーロを自動的にスタートする
  • 休憩を自動的にスタートする

の2つをオンにしておく必要があります。

Linux用ソフト

A Pomodoro Timer for GNOME

作業時間が終わったら、自動で休憩時間が始まります。
休憩が終わったあとで作業時間を自動で開始するには、設定画面の中の"Wait for activity after a break"のところをオフにする必要があるようです。

コマンドによる操作方法

Terminalでgnome-pomodoroと実行すれば、タイマーの画面が他のウィンドウに隠れているときでも最前面に出てきます。
また、同じくTerminalでgnome-pomodoroに続けて次のようなオプションを記入することで、タイマーの操作をTerminalから実行することもできます(例えばgnome-pomodoro --pause-resumeなど)。
それぞれのコマンドを実行するショートカットキーを設定しておけば、キーのみで操作できて便利です。

  --start-stop             Start/Stop
  --start                  Start
  --stop                   Stop
  --pause-resume           Pause/Resume
  --pause                  Pause
  --resume                 Resume
  --no-default-window      Run as background service
ウィンドウの表示と、タイマーの開始/停止を1つのショートカットキーで実行する方法

下記のようなシェルスクリプトを作り、これにショートカットキーを割り当てれば、そのキーを押すごとに、このアプリケーションのウィンドウの表示とタイマーの開始/停止を実行できます。

#!/bin/sh

gnome-pomodoro
gnome-pomodoro --start-stop
その他の機能

タイマー画面の中央上部にあるボタンを押すと、作業時間/短い休憩/長い休憩のどれを実行するか手動で選べます。

デスクトップ環境がGNOMEであれば、パネルからも操作できます

Pomodoro-Indicator

起動中の画面表示は、「インジケーター」のところにアイコンが表示されるだけ。時間が進むにつれて、アイコンの丸い部分が円グラフ式に塗りつぶされていきます。

設定項目はこのようになっています。

上から、

  • 作業時間を何回経たら「長い休憩」に入るか
  • 作業時間の長さ(分)
  • 休憩の長さ
  • 「長い休憩」の長さ
  • 作業時間や休憩の、開始/終了時に音を鳴らすか
  • 作業時間の終了時(=休憩の開始時)に鳴らす音
  • 休憩の終了時(=作業時間の開始時)に鳴らす音
  • OSの起動時に自動起動するか
  • インジケーターのアイコンを白色で表示するか

となっています。

Pomodoro Timer(Cinnamonのアプレット

Cinnamonデスクトップ環境で、パネル(Windows風に言えばタスクバー)の中に入れて使うソフト(アプレット)です。

パネルを右クリックして「アプレットを追加」をクリックし、表示された画面で、上部の「Download」ボタンをクリック。検索フォームにpomodoroと入力すると、このソフトが表示されるので、右端にある「↓」の矢印をクリックするとダウンロードされる。


(ダウンロードが済むと、右端にチェックマーク ✓ が表示される)

次に、上部の「Manage」ボタンをクリック。すでにダウンロードされているアプレットの一覧が表示されるので、このソフトをマウスで選択してから、ウィンドウの下の方にある「+」ボタンをクリック。これでパネルに追加されます。

パネルに表示された部分をクリックして、「Setting」をクリックすると設定画面が開きます。

設定画面の「Options」のコーナーで「Auto start…」で始まっている項目2つをオンにしておけば、「作業時間終了後の、休憩の開始」と、「休憩終了後の、作業時間の開始」を自動で実行してくれます。

Tomato(tomatoapp-bzr)

設定画面で「新しいポモドーロを手動で開始する」をオフにしておけば、作業時間→休憩→作業時間→という繰り返しを自動で継続します。

(備考)Arch Linux User Repositoryでの検索結果

Arch Linux User Repositoryをpomodoroで検索すると、上述のアプリケーションの他にも、十数個のアプリケーションが登録されています(実利用をしていないものは紹介を控えています)。

*1:ポモドーロタイマーとは、ポモドーロ・テクニックに使うためのタイマーのこと。

SpotifyをIFTTTで自動化するとできる52のこと

IFTTTを使うと、Spotifyに関する様々なことが自動化できます。
IFTTTサイト内に列挙されている自動化のサンプルや、筆者が作成した自動化のなかから、52個を紹介します。

IFTTTの使い方については当ブログのIFTTT / Zapier カテゴリーの記事などをご参照ください。


〈目次〉


「お気に入りの曲」に追加した曲の記録をとる

※「お気に入りの曲」に追加するというのは、Spotifyで曲名の横などにあるハート形のアイコンを押すことです(iOSアプリの場合は「丸の中に十字」の形のアイコンです)。

再生した曲の記録をとる

曲の発見

ポッドキャストの発見

他の音楽サービス/動画サービスなどとの連携

YouTube / YouTube Music

SoundCloud

その他のサービス

Alexa/Googleアシスタントとの連携

SNSなどへの投稿

その他

Spotifyに関するIFTTTの機能追加のお知らせを受け取る


*1:「“My Library”に保存する」とは、各プレイリストのタイトルの下などにあるハート型のアイコンを押すことです。iOSアプリの場合は「丸の中に十字」の形のアイコンです。

*2:ShazamのiOSアプリならば、IFTTTを使用しなくてもこの機能を実現できます(他のOSのShazamアプリでも同様かもしれませんが未確認です)。

*3:ポッドキャストを「お気に入りのエピソードに追加する」とは、Spotifyポッドキャストの各配信回の右下などにある「丸の中に十字」の形のアイコンを押すことです。

Linux Mintのログイン画面から「ゲストセッション」を消そうとするとログインできなくなる問題の解決法

Ubuntu 16.04 LTSで、ログイン画面に表示される「ゲストセッション」をログイン画面から消すには、 /etc/lightdm/lightdm.conf というファイルに、

allow-guest=false

という1行を書き加えればよいという情報がWebにあります。

それを、Linux Mint 18.3 Cinnamon(64bit)で実行して再起動すると、Linux Mintロゴマークが表示された画面から先へ進まなくなり、ログイン画面も表示されず、管理者であってもログインできなくなることがあるようです。

この問題は、上述の書き加えた1行を /etc/lightdm/lightdm.conf から消すことで解決します。

ここでは、Windowsを使ってそれを実行する方法を紹介します(Windows以外のOSを使って同じことをするのも可能だと思います)。

必要なもの

  • Windowsが起動するPC
    • ログインできなくなったLinux Mintがインストールされているハードディスクを、このPCに物理的に接続すること(SATA接続でも、USB接続でも可)。
    • 同一のハードディスクにWindowsLinux Mintがインストールされていて、デュアルブート/マルチブートの状態になっているなら、そのWindowsを起動するだけでよい。
  • Windowsのフリーウェア「Ext2Fsd

手順

Windowsを起動できるPCを用意し、ログインできなくなったLinux Mintがインストールされているハードディスクを、SATA接続または外付けハードディスクとしてこのPCに接続し、Windowsを起動。

こちらのページに書いてある手順に従ってExt2FsdをWindowsにインストールし、Ext2 Volume Managerを起動する。

Linux Mintがインストールされているパーティションをマウスで選択して右クリックし、 Change Drive Letter をクリック。

f:id:ichbin:20180504170154p:plain
Linux Mintがインストールされているパーティションをマウスで選択した状態)

Change Drive Letters というウィンドウが表示されるので、右上の Add をクリック。

f:id:ichbin:20180504170314p:plain

Linux Mintがインストールされているパーティションに割り当てるドライブレターを決める画面が現れるので、右上の選択欄から適当な文字を選んでOKをクリック。

f:id:ichbin:20180504170353p:plain

Ext Volume Manager の画面にある Tools というメニューを開いて Service Management をクリック。

f:id:ichbin:20180504171853p:plain
(ここの Tools を開く)

Ext2Fed Service Management というウィンドウが表示されます。

f:id:ichbin:20180504170520p:plain

この画面の Service status のところには、デフォルトでは Ext2Fsd is already started. という表示があるはずです。もしもそこに Ext2Fsd is NOT started. と表示があれば、その右にある Start ボタンを押します。

"Current service settings will be overwritten, do you want continue ?"という画面が出たら、「はい」をクリック。

f:id:ichbin:20180513164345p:plain

同じ画面の Global Volumes Settings のところにある3つの選択欄は、上述の画像のようにチェックを付けます。そして右下の Apply のボタンをクリック。

ここまで済ませてから、Windowsエクスプローラを開くと、上述の手順でドライブレターを割り当てたパーティションが表示されているので、それを開きます。

f:id:ichbin:20180504170625p:plain
(この画像では X というドライブレターを割り当てたパーティションが「ローカルディスク」として右下に表示されている)

f:id:ichbin:20180504170738p:plain
(上述の手順でドライブレターを割り当てたパーティション(ここでは X:)を開くと、このようにフォルダが並んでいるはず)

この時、このパーティションの中身がこのようにエクスプローラーに表示されず、このパーティションのフォーマットを促すメッセージが出た場合は、Ext2Fsdが適切に動作していません。また、このパーティションのフォーマットを実行してしまえば、Linux Mintはこのハードディスクから消えてしまうので、絶対にフォーマットはしないようご注意ください。

/etc/lightdm/ のフォルダを開く。

f:id:ichbin:20180504170940p:plain

このフォルダに、上述の lightdm.conf というファイルがあるので、これをテキストエディタで開いて、上述の allow-guest=false を消して上書き保存。*1

f:id:ichbin:20180504170955p:plain

これで手順は終了です。以降は、Linux Mintのログイン画面は元通り表示され、それぞれのユーザーがログインできる状態に戻ります。

備考

/etc/lightdm/lightdm.conf を、上述のように他のOS経由で編集するのではなく、Linux Mintのアドバンスドモードから編集することも可能なのかもしれませんが、よく分かりません。

/etc/lightdm/lightdm.conf というファイル自体の削除を試みて、Linux Mintのアドバンスドモードにて sudo rm /etc/lightdm/lightdm.conf としてみたことがありますが、ファイルのパーミッションが Read only なので削除はできないとのことでした。

*1:ファイルのパーミッションの関係で上書き保存が拒絶されることもありません。

Linuxでログイン後に画面の明るさを自動で設定する方法

Linuxでログイン後に、画面の明るさを自動で設定する方法を紹介します。明るさは0.00〜1.00まで(0%〜100%まで)の間で1%単位で設定できます。


〈目次〉


設定の手順

まず、端末でこのように入力しEnter。

xrandr -q | grep "connected"

すると、このような出力が返ってきます(出力結果の各単語や数値はPCごとに異なります)。*1

VGA1 connected primary 1366x768+0+0 (normal left inverted right x axis y axis) 410mm x 230mm
VIRTUAL1 disconnected (normal left inverted right x axis y axis)

この先頭の位置(下線部)に表示されている単語をメモしておきます(この例ではVGA1です)。

次に、Linux自動起動するアプリケーションを指定する画面を開きます。*2

ここでは、例としてLinux Mint Cinnamon Editionの「システム設定」の画面で Startup Applications を開きます。*3

f:id:ichbin:20180430080746p:plain
(システム設定の画面の上部中央あたり)

Startup Applications というタイトルの画面が表示されます。この画面で一番下にある「追加する」ボタンを押し、その下に表示される「Custom Command」をクリック。

f:id:ichbin:20180430081031p:plain

すると、 Edit Startup Program という小さなウィンドウが表示されます。

f:id:ichbin:20180430083340p:plain

このウィンドウの「名前」の欄には自由に名前を入力します。

その下の Command の欄に、次のように入力します*4
下線部には、上述の出力結果の先頭に表示されていた単語を入力します。
そして末尾に、0.01〜1.00までの数値で明るさを入力します(0.00を入力すると画面が真っ暗になるでしょうから、少なくとも0.10以上の数値を入力するのがよいでしょう)。数値が大きいほど、明るさが強くなります。

例:65%

xrandr --output VGA1 --brightness 0.65

例:70%
(0.70のように末尾の桁がゼロになる場合は、小数点以下1桁目まで書くだけでも可)

xrandr --output VGA1 --brightness 0.7

入力し終わったら、右下の Save ボタンを押します。これで設定は完了です。
次回のログイン以降は、各ログインの直後に、ここで指定した明るさへ自動で変わります。

参考資料

デスクトップ環境がCinnamonの場合のみ利用できる別の方法

デスクトップ環境がCinnamonであれば、パネル(Windowsの場合のタスクバー)に配置するアプレットの“Brightness and gamma applet”を使うと、あらかじめ設定しておいた明るさを、Cinnamonの起動時に適用できるようです。

設定画面で“Apply at startup”の項目をオンにしておく必要があります。

f:id:ichbin:20181121181820p:plain

適用する明るさの値は、パネルに表示されたこのアプレットのアイコンをクリックしたときに表示されるスライドバーで指定します。

関連記事

*1:出力結果がこのようにならない場合は、こちらこちらの記事などを参考に、xrandrのモードを作成する作業を先に済ませる必要があるかもしれません。

*2:自動起動するアプリケーションを指定する画面を端末から開く場合は gnome-session-properties などと実行すればよいでしょう。

*3:デスクトップ環境がCinnamon以外の場合は、gnome-session-propertiesなどを使えば、同じことができます。

*4:自動起動するアプリケーション」として登録するのでなく、ホームフォルダに置く.xprofileというファイルに書き込むこともできます。